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オリエント 第144話「思い描いた世界(前編)」の感想

2023-09-08 (Fri) 05:07

まあ多分そうじゃないかなとは思っていたけど、やっぱり四郎には武士(それとも武士以外も含めた人間全て?)が皆鬼鉄刀に見えていたのね。

しかし今回、武蔵たちと俺ら読者は、四郎には武士?人間?が鬼鉄刀に見えているということの意味を正しくは理解できていなかったことを思い知らされる…

…と、その前に、まずは尼子についてちょっと語らせてもらってもいい?

尼子は武蔵が上杉連合?にいた時にとても良くしてくれたということはみんなも知ってると思う。

その尼子が四郎にさらわれて黒犬にさせられた時の絶望感ときたら言葉ではとても言い表せない。

だからこそ尼子が武蔵たちのところに戻ってきてくれただけで嬉しい。

また尼子と一緒に戦えるようになるなんて少し前までとても信じられなかったので嬉しい。

最悪武蔵と尼子が殺し合う展開すら想像していたので、そうならなくて心の底からホッとしてる。

こうしてまた武蔵と尼子が話しているのを見るとぐっと込み上げてくるものがある。

その尼子が四郎の理想の世界が実現したら死んだ方がマシだとまで言ってる。尋常ではない怯えっぷりを見せている。

俺的にはこの時点で確信したね、黒鬼神を倒すとか言ってても所詮四郎も一眞佐も同じ敵だと。

武蔵の仲間たちの中では唯一四番町=四郎の理想の世界を実際に見たことのある尼子が言うのだから間違いないと。

でもまだこの時点での(小次郎や俺ら読者の)四郎に対する認識は、鬼鉄刀大好きな変態、鬼鉄刀で戦うことが好きな戦闘狂くらいのものでしかなかったと思う。

まさか四郎には武士?人間?が全員鬼鉄刀に見えてると言うことを武蔵たちも俺ら読者も誰も正しく理解できていなかったことを思い知らされることになるとは…

この状況で五傑将が全然頼りにならないのがはっきり言って痛すぎる。

獅氏門も含めて全員精彩を欠いているのが不思議で仕方なかったけど、意味不明の敵陣の中にいる限り戦いの主導権を取り戻せない…ってマジ!?

こうなったら小次郎お前だけが頼りだ、獅氏門が言ってたようにどうにかして鞘の目で脱出の糸口を見つけてくれー!

そしてついに四郎の理想の世界とやらが明らかにされていくわけだけど…

「この人数なら戦れるぜ」

最初このセリフを聞いた時、四郎はこの人数となら戦えると言っているのだと思っていた。

でも黒鬼神の角のふもとに集結した武士が同士討ちを始めたのを見て、実はこの人数なら操って戦わせられることができるという意味だったのを知った時心底ゾッとした。

「刀(=武士)は戦ってる時がいい色してる」って、そういえばこれまでも四郎は鬼鉄刀(=武士の魂)の色が綺麗ということを何度も言っていたけど…

もしかして四郎こいつただの戦いが好きな戦闘狂なんかじゃなくて、ただ魂のきれいな色を見たいだけ…なのか!?

それで魂のきれいな色を見たいがために人間同士を戦わせているのか!?

だとしたら四郎こいつただの戦闘狂よりもよっぽどヤバい感じがする。

まだ四郎の理想の世界の全容が明らかになったわけじゃないけど、今回のお話はマギ時代からずっと大高漫画を読み続けてきた俺にとっても衝撃的すぎた。

マギ時代から散々思い知らされてきたのに。正直作者の大高忍を侮ってた。俺ら読者の想像を簡単に超えてきやがった。

あとこれすごく不思議なんだけど四郎が「じゃあ今から実際にやってみよう!」…って、四郎こいつなんでこれで武蔵、小次郎、五傑将達が自分の目的に賛成してくれると思ったんだ!?

こんな四郎の不思議な力で武士たちが同士討ちをさせられる地獄絵図を見せられたら、ますます協力できなくなって倒すしかなくなるじゃないか。

「一眞佐がいなくなったから少し自由に動けるようにになった」と言ってたことからも、四郎は黒犬?黒鬼神?の不思議な力を使って武士たちを操ってると思われ。

尼子が「なぜ実現してるんだ」と気づいたのも、武士には見えない黒犬にしか見えない何かが見えている可能性。

尼子が黒犬にさせられたのも意味があると思いたい反面、やっぱり黒犬にさせられたのには納得していない自分がいる。

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