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婚前の秘め事一つの夜と千の朝(LaLa2015年5月号掲載)の感想(ネタバレ有)

2015-03-24 (Tue) 23:11

※ thefunnel.jpへの転載は禁止です。

 もう皆さんご存知かとは思われますが、今月号のLaLaは夏目友人帳は休載でした。その代わり、緑川ゆき先生の実に10年ぶりとなる新作ショート読切「婚前の秘め事一つの夜と千の朝」が掲載されました。

 ちなみに再来月発売のLaLa7月号から夏目友人帳の連載が再開される予定で、それと最新単行本第19巻が5月1日(金)に発売されるそうです。

 今回の新作読切は大国の王の元に嫁ぐ予定の小国のお姫様が、出発前夜にトロール(獣人)に導かれ、久しぶりに再会した幼なじみの庭師の少年と楽しいひとときを過ごすという、何とも幻想的で夢のような…それでいて淡く儚く切ない物語が描かれています。

そしてオーリーは短気だとわかったわ私のアゴをはりかえしたのよ

 お互いに憎まれ口を叩き合いながらも、分かりあえている感じがすごくいいなと思いました。


だったらなおさらおれはだめです

 踊りの誘いをやんわりと拒絶された時のお姫様の表情がまた何とも言えないんですよね…


トロール私が泣いたこと誰にもナイショよ

 庭師の少年=オーリーの前ではあんなに明るく楽しそうに振舞っていたお姫様=サラが、オーリーと別れた途端に涙が止まらなくなって、そんなサラをトロールは慰めることもできずにただ見ているだけしかできないというのがすごく切なかったです…


不思議な彼らは人の死期を感じ取り優しさからなぐさめようと花を贈るのだという

 私はトロールについて全然詳しくないのですが、こういう設定はすごく好きですね。今回の読切のお話も悲恋や悲劇ではあるんだけど、お互いのことを想っているのがすごく伝わってきて、緑川先生らしいステキなお話だと思いました。再来月号からはまた夏目友人帳が連載再開されるとのことなので、そちらもすごく楽しみですね。


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