漫画の感想とかを書いています。【ネタバレあり】

　燐の父親同然だった藤本神父は、燐を守るために悪魔と戦い、最後はサタンに憑依されて死んでいった。これも全部サタンの息子である自分を悪魔から守るため…燐は藤本神父の友人のメフィストと出会い、悪魔を祓うエクソシストになる決意をする。そして燐がメフィストに連れられて行ったのは弟の雪男と同じ聖十字学園だった…

　燐は藤本神父が死んだ時のこと、自分のこと、雪男が何も聞かないのが気になっていたんですね。他の誰よりも唯一血の繋がった弟からどう思われているのかが…ね。そしてメフィストの元へと行く日になって、迎えに来たメフィストから、自分が聖十字学園に入学することになったことを、はじめて知らされるわけですが…

　それにしてもメフィストは見るからに怪しい上に、表と裏の名前を使い分けていることといい、怪しさ大爆発です。しかも犬にまで変身できるなんて…メフィスト悪魔疑惑は深まるばかりです。そして聖十字学園に到着するも、優等生の雪男とは対照的に落ちこぼれの燐は場違いの感じさえ。そもそも進学する気がなかったので無理も無いこと…

　それに燐の目的は高校生活ではなくエクソシストになることなんですからね。放課後はエクソシストになるための塾に通うことに…ここからが本番なわけです。それにしてもまさかその塾の講師が雪男だとは…予想だにもしない展開に驚かされてしまいました。でも動揺する兄に対して、弟の方は何もかもわかっていたような感じで…

　普通にたんたんと授業を進めようとするものだから、燐が雪男を問い詰めたくなるのも無理ないというもの。7歳からエクソシズムを学び、2年前に全課程を終了したとか、燐はこれっぽっちも知らなかったのですからね。もちろん雪男は父親の仕事も兄がサタンの息子であることも知っていたし、何も知らなかったのは燐だけだったという…

・兄さんが悪魔である以上、危険対象だと思っていたさ
・バカだなあ兄さん、なんでエクソシストになるなんて言い出したのさ
・復讐？せめてもの罪滅しのつもりか？
・もし本当にそう思ってるなら、おとなしく騎士団本部に出頭するか、そう死んでくれ

　自分の一言のせいで、父親が死んだという弟の言葉に、激しいショックを受ける燐。あまりの容赦ない言葉に、ついさっきまでの雪男と同一人物の口から出た言葉とはとても信じられませんでした。二人がもつれ合ったときのショックで大量のゴブリンが出現してしまいますが、特に動揺することもなく、雪男は次々と撃ち落としていき…

　でも実の兄は撃つことができなかった、それで良かったんだと思います。容赦のない言葉も雪男の本心ではなかったということなのかな。そしてようやく燐は父親の最期を雪男に伝えることができた。自分がエクソシストになると決めた決意も…ね。そして雪男もまた父親に言われ、兄や他の人を守るために強くなりたくてエクソシストになったのだと…